水素による脱炭素社会をオールジャパンで実現! 
ーパナソニックのグリーンファクトリーEXPO

パナソニック(株)
常務執行役員 CGXO
エレクトリックワークス社 副社長 エネルギー事業担当

重田 光俊 氏


グリーンファクトリーEXPO 事務局 RX Japan
2023年4月24日

記念すべき第一回目として2023年1月に開催された「グリーンファクトリーEXPO -脱炭素・サステナブル工場の実現へ - 」展。今回は、工場の稼働電力を賄う自家発電燃料として本格的に水素を活用した実証実験を世界に先駆けて取り組んでいるパナソニック(株)の重田 光俊 氏に、ご登壇いただいたセミナーや展示会の感想などをお聴きしました。

セミナー登壇の理由と当日の様子について

ー 前回のグリーンファクトリーEXPOは初開催でしたが、そのような展示会のセミナーにご登壇いただいた理由をお聴かせいただけますか。

重田  まずはセミナーにお声がけをいただき、大変光栄に思っております。
持続可能な社会の実現は今や世界共通の課題ですが、グローバル企業である私たちパナソニックもSDGsへの取り組みを加速させており、とりわけ地球温暖化の行末については、早急に実現していかなければという使命を持っております。
私たちが目指しているのは「物と心が共に豊かな理想の社会の実現」です。その実現に向けて掲げているのがPanasonic GREEN IMPACT という方針です。
そのような中で、グリーンファクトリーEXPOのセミナーにお誘いいただき、我々の掲げる未来とも合致していたため、ぜひ貢献させていただきたいと思い、お引き受けいたしました。

ー ご登壇いただき本当にありがとうございました。聴講者様を目の前にしてのご講演はいかがでしたか。

重田  新型コロナウィルス感染症の影響が落ち着いた時期ということもあり、展示会場には大変たくさんの方がご来場されていました。私どものセミナーもほぼ満席で、みなさまが期待を持って、興味を持って聴いてくださっているという空気が伝わってくる会場でした。

ー 私も拝見させていただきましたが、超満員でしたね。実際の会場でご聴講された方々の反響はいかがでしたか。

重田  講演後のアンケートなどから9割以上の方がご理解とご満足をいただけたということを知り、講演の機会をいただき本当によかったと思っております。

「手触り感」のあるセミナーにしたい、という想い

ーみなさまからのコメントの中にも、「具体的なお話が多くてわかりやすかった」というお声が多くあがっていましたね。セミナー内容を考える際に、何か工夫をされましたか。

重田  そうですね、やはり実際の方針や方向性をお示しするということですね。
私どもは、昨年の4月中旬から水素を利活用した「RE100ソリューション」の実証実験をスタートしていますので、そのことについてご説明させていただきました。
具体的には、「3つの電池のEMS制御による分散型電源をいかに効率的にエネルギーに利活用するか」というお話や、実際設置いただくにあたっての「効率のよいポジショニングやレイアウトについて」、また一方では「レジデンス性に優れたシステムであることについて」の説明などもさせていただいたのですが、より深くご理解いただくにためにも、手触り感のある形でご説明するよう工夫しました。
やはり具体性のある内容ゆえに、非常に身近な自分ごととして捉えていただけたのではないかと思います。

ー 今おっしゃられた「手触り感」や「自分ごと」というポイントが聴講者様からの満足度の高さの要因なのだと思いました。我々も次回以降のセミナー構築の際に、そのことを活かしていければと思います。

オールジャパンで脱炭素社会を実現するための展示会に!

ー 続きまして、講演後グリーンファクトリーEXPOの展示会場をご覧になっての感想をお聴きしてもよろしいでしょうか。

重田  展示会場では、主に水素を基軸とした様々な展示やソリューションを拝見させていただきました。
私どもが前回のグリーンファクトリーEXPOに参加する目的は、活動を認知していただくことだけでなく、いかに水素サプライチェーンの中においてコンソーシアムを構築していくかということが大きなポイントでした。
水素による脱炭素社会の実現は一つの会社だけでできることではなく、例えば、水素を「つくる」、「運ぶ」、「貯める」、そして私どものようにそれをリアルに「活用する」というような、いくつもの分野が必要です。そのそれぞれの分野において強みを持つ会社の様々な展示を拝見し、今後このような会社と手を握り、オールジャパンで水素を活用した新たな脱炭素社会を実現していくのだという展望を持つことができた良い展示会だったと思います。

ー まさに水素社会やカーボンニュートラルの実現となるグリーントランスフォーメーションは、一社だけではできないことだと思います。展示会場を通じてみなさまが手を取り合って協力できるような環境を、私たちもつくっていきたいと思っています。

今後のグリーンファクトリーEXPOに期待すること

ーグリーンファクトリーEXPOは、重田様にもアドバイザリーコミッティとしてご協力をいただきながら、今後も毎年開催していきたいと思っておりますが、今後の展示会やセミナーにどのようなことを期待されますか。

重田  今後水素を活用した新たな脱炭素社会へのチャレンジについては、サプライチェーン全体で進めなければいけないと思っています。そういう意味でご来場者様に、水素を「つくる」「運ぶ」「貯める」「活用する」といったサプライチェーン全体の流れがわかるような展示をする必要があると思います。それぞれの分野にも様々な技術があるので、それがわかるような展示ですね。

ー 具体的にはどのような技術があるのでしょうか。

重田  たとえば、初段階の「つくる」という分野には、化石燃料を活用する際に発生した水素を貯めておいて送るという技術もあれば、水素そのものを電気分解によって製造するという技術もあります。そして「運ぶ」という分野においては、冷却しながら圧縮した形で運ぶ技術もあれば、パイプラインを通じて今あるインフラを利活用しながら供給する技術もあります。同様に「貯める」という分野や、水素を利活用する分野においても非常に多くのテクノロジーがあります。
そのような水素活用をめぐる一連の流れが把握できるような展示をすることで、来場者様は手触り感のある形で水素社会を取り巻くコンソーシアム全体を眺めることができるのではないかと思います。展示会場も、円形に出展社さんが配置されているような会場にするとより、一連の流れが分かりやすいのでは?と感じました。
ぜひ、そんな展示会もご検討いただければと思っています。

ー 貴重なご意見ありがとうございます。
私たちも、出展社様や、来場者様、セミナー受講者の皆様が手を取り合って脱炭素、グリーンファクトリーに取り組んで頂けるような展示会をつくっていきたいと思います。
本日は、貴重なお話をありがとうございました。

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